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常用するツボ(穴位)

ツボというのは針を刺したり、艾灸をしたり、指圧する部位のことで、今ではもう数百ヶ所が発見されており、全身体中どこにもあるといってもよい程です。そんなに沢山あるツボは何処と何処でしょうか? どんなにして正しくツボを定めるのでしょうか? 私たちにいわれても、全部、元から判っていたものではなく、誰でも初めから学び出さなければなりません。学び始めると必ず幾つかの困難にぶつかります。例えば、憶えなげればならない沢山のツボの数をみて、或いは憶え難いツボの名にぶつかって、ガックリしてしまいます。

一つの病気や病状の治療に必要なツボは、そんなにたくさんはありません。多くとも数個ですから、本のページをめくりながら、黄色の小さいサインぺンか、爪先で皮膚にx印をつけても、まにあいます。自分の体のツボに印をつげて2~3個ずつ憶えるのも一つの方法です。同じような病気の治療をくり返えしているうちに、すっかり馴れてしまいます。経絡人形といって、色分けした各経絡とツボを、たくさん記したプラスチック製の模型も市販しています。ツボの数にも限りがあります。一つ憶えれば一つ滅ってゆきます。本職の針灸師でも常用するツボは、数10から百前後です。あせらず、ゆっくり学んでください。大切なことは学ぼうという決心と継続することです。この小テキストを学んだら、次ぎつぎと、詳しい本へ進んでください。

皆さんに速く針灸治療の技術を会得して頂くため、私たちは先ずここに42の常用するツボを紹介します。42個の中、ツボの名の下に黒点が印してある23個を先に学び、残りの19個は、その後に学んで、一定の期間に一定の病気の治療を行い効果を挙げてから更に外の書物を参考とし、少しずつ増やしながら学んで一歩一歩確実に高めるようにします。

単穴と双穴の違い
ツボで左右の両側に一対あるものを双穴といい、例えば地倉穴が口角の両側にあるのがそれです。正中線上に1個だけあるものを単穴といい、例えば百会人が頭頂の正中線上に、印堂穴は両眉の中間点に、後面で脊椎上の大推穴、命門穴腹部の中かん穴などがそれです。

常用するツボ(穴位)

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